チアパス2日目 先住民の暮らす村へ

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先住民の村を訪ねるツアーに参加しました。
サンクリストバルから車で30分ほどのところにある、シナカンタンとサン・フアン・チャムラという村です。
ガイドさんの説明によると、どちらもメキシコの一市町村ではあるものの、先住民による自治区となっており独自の法律があるそうです。
村に入る「外国人(メキシコ人も含め)」は入村手続きをして入村料を払わなければなりません。
勝手に村の人の写真を撮ったり、教会の内部を撮影したりすることは禁止されています。
独特の世界にヨソモノとして入っていくわけで、おっかなびっくりだったのですが、同行のガイドさんは地元の人達と顔なじみで、現地の言葉で会話したり終始なごやかなツアーでした。

写真はシナカンタン村の教会です。
シナカンタンの主な産業は花の栽培と織物です。
教会の中には、すごい数の花が供えられていました。
彼らはキリスト教ではありますが、スペイン人が到着する以前の宗教と混ざり合った独自の信仰をもっています。
例えば彼らには、ナワルと呼ばれる動物の化身(守護動物?)がいるそうです。
カナダのトーテムと似たような信仰です。
ナワルが強くなりすぎるとコントロールができなくなり、村に災いをもたらすとされているため、動物の置物を作り、「神」による結界で守られている教会に安置するそうです。
土着の宗教と言ってしまえばそれまでですが、八百万の神々のいる日本人には、割と理解しやすいんじゃないかなと思います。
お元気ですか、にあたる挨拶は「ブシャボントン」と言うそうで、直訳すると「あなたの心(の状態)はいかがですか」となるそうです。
スピリチュアルなことや自然との関わりが強いんだなあと思いました。
教会のある広場を吹き抜ける風と、周りをぐるりと囲む山、澄み渡る空を見ていると、とても自然なことに思えました。

続いて訪れたサン・フアン・チャムラは、シナカンタンよりも大きな村で、アニマリートと呼ばれるぬいぐるみや羊毛を使った織物で有名なところです。
ここでも教会を見学させてもらいました。
この村では、今は西洋医療も入ってきていますが、もともと病気は「悪い行い」が原因でおこると考えられていました。
教会は、病人の家族が治癒を願って祈祷をする場所で、いわば病院なのだそうです。
祈祷は、たくさんのろうそくを床に直接置き、床に座っておこないます。
白いろうそくが少しだけの時は軽い病気、色とりどりのろうそくがたくさん供えられている時は重病なのだそうです。
ろうそくの前で真剣に祈っている人達の姿を見て、家族を思う気持ちは同じだなあと思いました。
他にも病の治療方法として、お祓いのようなものがあるのですが、鶏や卵を体にあてて悪い病気を吸わせ、鶏の場合は首をはねて血を流す、卵の場合は割ることで病を昇華させるそうです。
また、炭酸飲料が治癒に使われるのですが、これはゲップすることで体内の病を外に出すと考えられているからだそうです。

先住民の村といっても、今はテレビもあるし、スペイン語も習っているし、民族衣装を着ない人も増えています。
病気の治療も、実際は西洋医療の方が強くなっているかもしれません。
サン・フアン・チャムラの教会の前には、景観上どうだろ?と思うような薬局チェーン店ができていたし。
でも本当は、体に出てくる病気と心は密接に繋がっていると思うし、昔ながらの薬草(漢方薬)も有効だと思います。
だからどちらかにかたよるのではなく、両方のいいところをとりつつ、伝統が残ればいいのになと思いました。
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